輻射熱を99%カットするリフレクティックスの
特徴とは
「リフレクティックス」は、輻射熱を99%カットすることで室内を快適な温度に保つことのできる遮熱材です。その結果、エアコンの稼働を抑えることにもつながり、省エネや光熱費の削減が実現できます。こちらでは、愛知の「株式会社アシスト」が熱の移動するメカニズムや、リフレクティックスの特徴、物性についてご紹介します。
熱の三大原則~伝わる熱のほとんどは輻射熱?~
熱は「直接」「空気の流れ」「電磁波」といった3つの手段によって伝わります。これを「熱の三原則」と呼びます。
種類 | 伝わり方 | 例 |
---|---|---|
伝導熱 | 接地面から直接伝わる熱 | アイロンなど |
対流熱 | 空気の流れによって伝わる熱 | エアコンやヒーターなど |
輻射熱 | 電磁波によって伝わる熱 | 電気ストーブや電子レンジなど |
ペンシルバニア州立大学の報告によると、熱の移動のおおよそ75%は輻射熱によるものと言われています。しかし、従来の暑さ対策に用いられていた断熱材は厚みや熱伝導率の低さばかりを重視しており、対流熱や伝導熱の対策ばかりに注力していたと言えます。これでは快適な空間を生み出すことはできません。そのため、室内の温度を快適に保つためには輻射熱をカットする対策を行うことが大切なのです。
輻射熱は上下左右あらゆる方向から伝わります
建物に伝わる熱は、イメージとして建物の屋根(上方)からのものが多いように思われがちですが、実は床(下方)・壁(側方)からの影響も無視することはできません。特に輻射熱は、あらゆる方向から伝わると言えます。
たとえば下方への熱流で言えば、対流熱はまったくないものの、輻射熱は93%にものぼります。また、側方への熱流で言えば、65~80%の輻射熱が室内空間へと通過されるため、天井だけでなく壁や床にも遮熱対策を施すことは非常に重要であると言えるでしょう。
輻射熱を99%カットするリフレクティックス
リフレクティックスの最大の特徴は、輻射熱を99%カットできる点にあります。外部から発せられた放射熱のうち99%が反射され、吸収されるのは1%のみ。内部に取り込まれる放射熱も1%にとどまるので、室内の温度上昇がほとんどありません。室温が上がらなければ当然エアコン等の空調の稼働も抑えられるでしょう。結果として快適な環境が維持されつつ、光熱費の節約にもつながります。
アメリカのインディアナ州にあるリフレクティックス社の工場では、壁や天井にリフレクティックス遮熱材を使用しています。高い遮熱性が保たれているため、真夏日であってもエアコンは不使用。外気温が38.5℃になっているのにもかかわらず、快適に作業をしています。自社がリフレクティックスの高い効果を体言している事例です。
リフレクティックスの物性・特徴
宇宙船および宇宙服など、反射絶縁材料として宇宙産業にも採用されるリフレクティックスの優れた反射技術を進化させ完成したのが、現在のリフレクティックスです。両面アルミ箔へ2枚のバブルポリエチレンシートと2枚のポリエチレンシートを内蔵し、単純構造でありながら高い遮熱性能を実現。暑さや寒さを寄せ付けず、快適な環境を保つことができます。また、地球にやさしい材料を利用し、さらに省エネにも大きく貢献。コスト削減にもつながる優れた製品です。
リフレクティックスの物性(米国データによる)
項目 | 性能 |
---|---|
外観 | 両面アルミ箔張(シルバー) |
R値 |
建物の熱流、リフレクト工法(戸建て一例) 下向きR値2.4m3・K/W 横向きR値1.73m3・K/W リフレクト工法(鉄骨造屋根一例) 下向きR値2.60m3・K/W |
厚さ | 5/16インチ(7.93mm) |
仕様温度範囲 | -50℃~80℃ |
圧縮強度 | 40t/m2以上 |
引張強度 | 3.7N/mm2(2.64㎏/mm2) |
曲げ柔軟性 | ひび割れなし |
水分吸収率 | 0.0% |
熱反射率 | 99% |
リフレクティックスの特徴
高遮熱性 | わずか8mm厚の遮熱材リフレクト工法で、お求めになりたいR値を実現することができます。 |
---|---|
熱輻射 | 99.999%の高純度アルミをシート両面に使用しているため、冬の冷輻射熱、夏の暖輻射熱を防御すると同時に室内の暖冷気を外に逃がしません。 |
広い使用温度範囲 | -50℃~80℃と広範な温度領域で使用可能です。 |
熱線(輻射熱)カット率 | 電磁波(熱線)のほとんどをカットします。その他、電子レンジから出るマイクロ波、高圧電線やOA機器から出る低周磁波をカットし、電磁波障害に対応します。 |
利用空間拡大 | 超薄型で高い性能を発揮するため、取り付けスペースが少なく、その分だけ空間が有効に利用できます。 |
安全性 | 腐食性や毒性、ガン原生等がなく非常に安全性が高い商品です。また、大気への汚染物質放出もありません。 |
作業性 |
カッターやハサミで簡単に切断できるため、高い作業効率をほこります。 ※作業時は眩しさ防止サングラス等が必要です。 |
多種の取り付け方法が可能 | ボルト締、接着、釘打、縫いとじ、ホッチキス止め、鋲止め、テープ止め等、種々の取り付け方法が可能です。 |
強度が高い | 圧縮強度40t/m2以上、引張強度3.7N/mm2(2.64㎏/mm2) |
密閉性 | 空気を完全に遮断しますので、高気密の空間を作ることができます。また、蒸気を阻止します。 |
耐久性 | 全体の層をプラズマ溶着しているので、剥離したり破れたりすることはありません。また、酸化したり、分解したりすることもなく永久的な耐久性を持ちます。 |
結露 | 対照温度差、相対湿度によりますが、空気層設置により結露対策が可能です。 |
清潔 | 細菌やカビが増殖しません。また、高圧洗浄機で洗浄することも可能です。 |
軽量 | 1平方メートルあたり305g程度の重さなので、運搬が容易です。 |
廃棄物の減少 | リフレクティックスは全量を使い切ることができます。 |
防水性 | まったく水を寄せ付けませんので、防水シートが不要です。 |
リフレクティックスをおすすめできないケースについて
高い遮熱性で快適な空間を作り出すリフレクティックスですが、場合によっては導入をすすめできないケースがあります。これはリフレクティックスには、100℃以上の高温状態になると材料である一部のポリエチレンが溶けてしまう性質があるからです。さらに不燃性が弱いため、直火では燃えてしまう可能性があります。また、外部からだけでなく内部でも遮熱性が発揮されるため、熱源が近い場合や室内に熱がこもる場合には、熱が外に逃げず暑さ対策に向きません。
当社では、それぞれのお客様の環境についてしっかりと調査・ヒアリングを行ったうえで最適なご提案を差し上げております。無理にリフレクティックスをおすすめするようなことはありませんので、ぜひお気軽にお問い合わせください。